WBCフライ級王者・亀田興毅は、27日、有明コロシアムで行われた暫定王者ポンサクレック・ウォンジョンカムとの王座統一戦で、経験豊富なポンサクレックの術中にはまって0―2の判定負けし、プロ23戦目で初黒星を喫した。
この試合の明暗を分けたのはジャブだ。
亀田興毅は、ポンサクレックに先に右ジャブを打たれ、そこから左ストレートや強烈な右アッパーを浴び、終盤には鼻血も出した。
採点でも1人が引き分けで、残り2人は3点差と4点差でポンサクレックを支持し、完敗だった。
判定を聞く亀田興毅は、何度も首をひねり「あかんかった」と発した言葉がすべてとなった。
試合後、リング四方で、頭を下げる亀田興毅に無念さを滲ませたが、この一敗を糧にさらなる進化した亀田興毅を次戦で見せてほしいし、がんばってほしいと感じた。
一方、父・史郎氏については、試合後、立会人を務めた日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内(やすこうち)事務局長とタイ人のタンガラジャ氏、メキシコ人のガルシア・レフェリーを控室に呼びつけた。「採点がおかしいやんか。安河内、言い訳すんな」。ドアの向こうから怒号など成長なし。
問題の場面は5回 偶然のバッティングで興毅が右目尻をカットし、ポンサクレックが1点減点された直後、2度目のバッティングが起きた。この時は興毅ではなくポンサクレックの左目上が切れたが、史郎氏は「メキシコ人のレフェリーが、うちのセコンドに2回分の減点2をとったと言った。安河内が見て見ぬふりをした。クビや」と怒りは収まらなかった。
しかし、結果は、減点が1つ増えても勝敗は変わらない事実を受け止め、次につなげなければならない。
亀田興毅が、リベンジするためには陣営スタッフと建て直しも必要だ。
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